土曜日の朝スタートして、夜半に土砂降りの雨が降ってくるも、寝ずにひたすら歩きつづけ、道中次々に同僚達がリタイアしていき、翌日の夕方に文字通り半分死にそうになってゴールする、と、今思い出しながら綴っていても反吐が出そうになります。山田花子もビックリです。真面目なことについてはガラじゃないので多くを語りたくありませんが、しかしこの地獄ウォークを通して私は大変沢山の感動と、ナニカ大事なことを学び取ることができました。二度とやろうとは思いませんが。そしてこの翌日はホントに体中に激痛がはしり（もはや筋肉痛などという可愛らしいものではありません）ベッドから起きだすことすらできませんでした。
　後日になり、そもそもこのウォークを誘ってきた上司が過去この大会においてコースレコードをたたき出したことを知り、また私がベッドで寝返りも打てずうんうん唸っていた頃、普通にゴルフにでかけていたことを知り、私はラオウの目前に出たモヒカン頭になった錯覚を覚えたものです。

そして「さくら草ヒロ」前日の32�qウォークです。
　そう、またあの上司が、私を含めた同僚達を誘ってきたのです。
　当然「ヘェッヘェッヘェー、お任せ下さい拳王さまぁぁぁっ」となるじゃないですか、しがないモヒカン頭としては。前回の3分の1の距離だし、ナントカなるって思うじゃないですか。まぁ寝たきり生活は免れたものの、おかげで隊員達の生命が危険にさらされたわけですがね。

今だからこそ笑い話ですが、ステアリングを握ってる私の手はずっと汗ばんでいたのです。何度も意識が飛びそうになって背筋に冷たい汗が流れていたのです。知らないということは幸せなのですね。結果オーライってやつだよね。

その他に意識モーローとしていた件のファミリーレストランはＴスタジアムのごく近所に立地していまして、ちょうどその日もＪリーグの試合があったようで、ものすごい人波がスタジアムに向かって流れていたのを記憶しています。たしか私の記憶に違いがなければ、この日は例のイラクでの邦人拉致事件があった最中で、テロリスト達の示した最終期限当日だったと思います。国内で賛否両論、様々な意見が飛び交っていたにもかかわらず、かたやサッカー観戦にくりだす大勢の人達という景色を眺めて、「なんだかんだいっても日本は平和だな」と感慨深く思ったものです。まぁ我々も、草ヒロ探索というノンキな事してたわけですが。改めてもう一度、ビバ生還！

なにかあまり四月草ヒロを振りかえってないような気もしますが、インチンコラム毎度のことなんで言い訳はしません。ええ、しませんとも。

最後にジンクス好きなＺＩＴ探索隊としては、総評のなかでヅラヲ氏が何度か述べている新ジンクスについて、やはり若干述べなくてはいけません。まぁ厳密にいうとジンクスという表現は正しくないんですが。
　そう、「左側スルー疑惑」についてであります。
「しかし左サイド（ヅラヲ側）よりも右サイド（タチ側）からの方が多く発見されるというジンクスがついに発覚し、さらには『コメント考えるのがメンドくさいから見つけても故意にスルーしている』といった腰が砕けるような疑いがかけられ云々」（3月総評より）

最初にこの疑惑をかけたのは誰あろう、ハイ私であります。言われたヅラヲ氏は実際腰が砕けるどころの話じゃありませんでした。顔を真っ赤にして抗議してました。ロス疑惑の三浦さんというより、どちらかというと往年のムネオさんみたいでした。いいだしっぺが言うのもなんですが、氏の名誉のために若干弁護させていただきます。

後部座席で車酔い（これを我がＺＩＴ探索隊隠語でゲロッパという）にならないため、必死の形相で外の景色に目をやっているタチ氏に比べ、我らがリーダーは草ヒロ探索に注意をはらうほか、手元の地図に目をやり、ナビ画面と照合して現在地を確認し、せんべいをほおばり、携帯でメールを確認し、アメをなめ、と誠に忙しく八面六臂の活躍をしているため、確率的にいっても見逃すことが多いのは当然・・・ああ、だめだな、全然弁護になってないや。

もとい、我等がリーダーはその蓄積された豊富な知識により、一瞥するだけでその草ヒロが収穫対象かそうでないか判別できるのに対し、襲い来るゲロッパと戦い、もはや血走った目で外を見ているタチ氏は、いかんせん知識不足ゆえに「あぁ今の草ヒロかな？　どうかな？　インチン、一度戻って、リーダー確認してみて」という発言が多くなりがちなのであります。この発言の回数が、運転手たる私からすれば印象的で、さっきから草ヒロ見つけてるのタチ氏ばかりじゃない？　という疑惑につながっているだけのことだと思います。正確に統計をとったわけじゃないですが、実際は左サイドも右サイドも発見個数に違いはないハズです。つまり疑惑をかけた私が一方的に悪いという結論で、ヅラヲ氏は潔白なのであります。ごめんねリーダー。

ヅラヲ氏の潔白が証明されたところで、本コラムの締めくくりに、探索活動中のこんな会話を紹介しておきたいと思います。

インチン：	「あ、またバスだよ」
ヅラヲ：	「でもね、実際バスはあまり詳しくないし、 　これ以上コメント思いつかないんだよねぇ・・・」